2009.2.15  風のたより  歳時記  

このコラムは2月18日水曜日、タッキー816みのおエフエム(周波数81.6)で放送されます。放送時間はあさ9時30分、モーニング・タッキー・みのおの風 「風のたより」の時間です。
箕面の山パトロール隊 渓川 清の報告です。

紅梅やまばゆき糸を紡ぎたり  加藤知世子

白梅に続き、紅梅が開花しました。うっすらと白地に包まれた水色の空に、蕾んでいた紅梅が一斉に花開いています。紅の一層色濃き、その花の色・・・古くより、濃艶な色とも表現されてきました。白梅に遅れて咲くことで、その色が一層引き立つのかもしれません。花も、やや長く咲き続けます。

春とは云え、まだ二月。週末は、あたかも、この紅梅が運んできたような暖かさでした。家を出る時に、一枚少なく着ていきましたが、それでも、山道では上着をしまい込んでしまうほどでした。粟生間谷では、ハハコグサも咲いています。

この時期、暖かい日が続くと、その後には、急な冷え込みがやってきます。大気の不安定な春先。暖かさと、冷たさの大きな寒暖の中で、野山は春の訪れを知るのかもしれません。
コブシの蕾みも大きく膨らみ、毛糸の塊が、今にも、ばちんと弾けそうです。アセビの蕾も、ずいぶん膨らんできましたね。野山は、木の芽時となりました。

三椏の花に光陰流れ出す  森澄夫

西江寺や瀧道のミツマタも、間もなくですね。離れたところから見てもわかるほどになりました。
中国原産と云われる、このミツマタ。渡来の時期は、はっきりしてませんが、万葉集に、このような歌があります。

春さればまづ三枝の幸くあらば
       後に逢はむな恋そ我妹   柿本朝臣人麻呂

ミツマタと言えば、まず和紙の材料が思い浮かびます。有名な美濃紙は、慶長年間より、コウゾにミツマタを混ぜて作られました。お札も、このミツマタです。ミツマタに、トロロアオイを混ぜて、紙を漉きます。ミツマタで作られた紙は、虫に食われないと云われています。ミツマタは、薬草としても、熱さましや痛み止めに使われました。また、目の病にも利用されたんです。

木の芽時、草木の蕾膨らむ箕面の里山。
皆さまも、ぜひお出かけ下さい。

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by sanrokubika | 2009-02-17 23:14 | 風のたより(渓川 清)
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パトロール隊の主な活動は、箕面の山のゴミ回収、大型ゴミ・不法投棄の調査、防止策の提案、一般への啓蒙活動、自然環境の保護・保全・育成です。
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