2009.7.4  風のたより 歳時記 忘れ草 

  このコラムは、7月8日水曜日、あさ9時30分
  『タッキー816みのおエフエム』 (周波数81.6) 
  モーニング・タッキー「風のたより」で放送されます。
  箕面の山パトロール隊 渓川 清の報告です。
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△ヤブカンゾウ 勝尾寺川

萱草が咲いてきれいな風が吹く 大峯あきら


雨だれの音を聴くことも少なかった梅雨も終わりつつある箕面の里山。勝尾寺川の川縁には、今年も鮮やかにヤブカンゾウの花が咲きました。川沿いの野道の緑が色濃く変わり中に、朱色の花がぽつんぽつんと咲いています。ヤブカンゾウは、古く中国では、憂いを忘れる草と書かれ、日本でも、古来「忘れ草」と呼ばれてきました。万葉集では“恋を忘れる草”としていくつかの歌に登場します。この花を、あるいは草を身につけていると、つらい恋さえも忘れることができると言い伝えられてきました。植物の分類でも、その名も、まさにユリ科ワスレグサ属です。ヤブカンゾウは八重咲き、そして、その仲間のノカンゾウは、一重咲きです。

里山では、和え物やおひたしなどにして利用されて来ました。また、風邪や眠れない時に使う薬草でもあったんです。眠れぬ夜に、生薬のヤブカンゾウで眠りにつく・・・恋忘れ草とは、意外とこのあたりからの命名かもしれませんね。


軒白き月の光に山かげの闇を慕ひて行く蛍かな  
                            宮内卿 玉葉集


麓の蛍は、すっかりと姿を消してしまいましたが、いえいえ奥山深く踏み入れば、まだまだ、たくさんの蛍が舞っています。
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△ヒメボタル 勝尾寺

夜の闇に包まれた森。人も生き物も寝静まり、ただ梟の声だけが響く森の中では、源氏蛍も姫蛍も、わが世の春ならぬ夏を謳歌してました。漆黒の闇に瞬く姫蛍の、閃光のような輝きの連なりが、幻想的な光景を醸し出しています。ある夏の日の、奥山の神秘です。
山深く、そして幽玄なる、箕面の山ですね。


青萩やいつかはりたる風の向き  久保田万太郎


粟生間谷を散策していると、夏萩の枝にいくつかの花が咲いているのに気がつきました。ここの萩は、真夏の真っ盛り、もっとも暑い時期に開花していましたが、もう花が咲いています。
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△夏萩 勝尾寺川

梅雨の終わりとともに、早速にして灼けるような夏がやって来るのでしょうか。それとも今年の秋は、早いのでしょうか。

ヤブカンゾウ咲き、きれいな風流れる箕面の里山。
皆さまも、ぜひお出かけください。
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△ネムノキ 粟生間谷
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by sanrokubika | 2009-07-08 05:11 | 風のたより(渓川 清)
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パトロール隊の主な活動は、箕面の山のゴミ回収、大型ゴミ・不法投棄の調査、防止策の提案、一般への啓蒙活動、自然環境の保護・保全・育成です。
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